包括的な単一のログ・ファイルを使用したリカバリ
本書では、ログ・ファイルを使用して完全なリカバリを実行できる環境と、そのリカバリを実行するために必要な手順について説明します。
本書では、ログ・ファイルを使用して完全なリカバリを実行できる環境と、そのリカバリを実行するために必要な手順について説明します。このリカバリ方法 は、トランザクション・ログ・ファイルが、データベースに加えられた各変更のレコードを含んだ転送トランザクション・ログであることに依存しています。
この変更には、データ操作言語(DML)とデータ定義言語(DDL)による変更も含まれます。つまり、トランザクション・ログには、データベースに必要な データと基本となるスキーマの両方を再作成するために必要な情報をすべて含めることができます。
トランザクション・ログの詳細については、次に示すマニュアルの項を参照してください。
『ASA ユーザーズ・ガイド』
第5部「データベースの管理と高度な使用方法」
第21 章「バックアップとデータ・リカバリ」
「データベース・ログ」
「トランザクション・ログ」
どのような場合に本書を参照する必要があるのか
次の状態がすべて当てはまる場合は、本書を参照する必要があります。
1) データベース・ファイルが壊れている
2) データベース・ファイルのバックアップがない
3) リカバリするデータベースの状態をすべて記録しているログ・ファイルがある
・ログ・ファイルがこの状態に当てはまるかどうかを判断する特定の方法はありません。
・データベースに対する最初のログ・ファイルの開始オフセットは、そのデータベースの初期化時に指定されたパラメータによって異なります。
・デフォルトのパラメータで初期化された6.0.3 のデータベースの場合、その開始ログ・オフセットは概算で0000214446 になります。
・最も古いログ・ファイルの開始ログ・オフセットがこの値よりもかなり大きい場合は、おそらくログ・ファイルはこの状態に当てはまりません。
4) ログファイルを正しく変換することができる
ログファイルの変換の詳細については、次に示すマニュアルの項を参照してください。
『ASA リファレンス・マニュアル』
第4 章「データベース管理ユーティリティ」
「ログ変換ユーティリティ」
上記の状態に当てはまらない場合は、Sybase Interactive Solution Finder(http://km.sybase.com/scripts/cpd.exe)を参照して、より効果的なリカバリ処理を決定する必要があります。(3)と(4)の状態に当てはまる場合は、本書に記載されているリカバリ処理を実行できますが、それは各自の状況からリカバリできる最も効果的な方法ではない可能性があります。
リカバリの手順
1) 既存のデータベースと同じ初期化パラメータを使用して、新しいデータベースを初期化します。既存のデータベースの初期化パラメータは、情報ユーティリティを使用して確認することができます。
情報ユーティリティの詳細については、次に示すマニュアルの項を参照してください。
『ASA リファレンス・マニュアル』
第4 章「データベース管理ユーティリティ」
「情報ユーティリティ」
新しいデータベースを初期化する方法については、次に示すマニュアルの項を参照してください。
『ASA リファレンス・マニュアル』
第4 章「データベース管理ユーティリティ」
「初期化ユーティリティ」
2) ログ変換ユーティリティを使用してログ・ファイルを変換し、SQL スクリプトを生成します。
3) Interactive SQL ユーティリティを使用して、対応する各ログ・ファイルの当初の作成順で、SQL スクリプトを新しいデータベースに適用します。
Interactive SQL ユーティリティを使用したSQL スクリプト・ファイルの適用方法の例など、Interactive SQL ユーティリティの詳細については、次に示すマニュアルの項を参照してください。
『ASA リファレンス・マニュアル』
第4 章「データベース管理ユーティリティ」
「Interactive SQL ユーティリティ」